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Reasonable Accommodation for Developmental Disabilities

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ニューロダイバーシティ&インクルージョンシンポジウム開催

12月18日(火)に東京大学先端科学技術研究センターにおいて、東京大学 障害と高等教育に関するプラットフォーム形成事業(PHED)、筑波大学 発達障害学生支援プロジェクト(RADD)の共催により「ニューロダイバーシティ&インクルージョンシンポジウム〜多様な発達特性を有する学生が社会で活躍するための高等教育・就労支援のあり方を考える〜」を開催しました。サテライト会場として、筑波キャンパスを含む全国6ヵ所でシンポジウムの様子を配信しました。
はじめに企画代表の竹田一則教授(筑波大学 人間系)がニューロダイバーシティ実現のための企画趣旨について説明し、第一部では落語家の柳家花緑氏による基調講演「何があってもお陰様!困難を乗り越え、自分らしく生きる」、第二部では「多様な発達特性を有する学生の高等教育・就労支援のあり方とは?」をテーマとしたパネルディスカッションを行いました。
柳家花緑氏は多様性のある発達障害を宇宙にたとえ、「そこには調和が大事。調和とは愛。彗星みたいに軌道が違うものもあって、それも含めてみんないるのが宇宙、みんなでつながって、日本が一つのスパイラルになっていくのが一つの愛のカタチじゃないか。」と冒頭に話されました。その後、ディスレクシアと診断されたご自身の体験談や、字を読めない“無筆(むひつ)”の子どもが登場する落語『平林』を披露してくださいました。講演後には山口 香教授(筑波大学 体育系)と対談し、「みんながすべての人を受け入れる。君はどういうプロフィールなのと聞きたがる。それは違うのが当たり前だから。という世の中になれば、ダイバーシティが当たり前になり、その先に行くのではないか。」と締めくくられました。
パネルディスカッションでは、佐々木銀河准教授(筑波大学 DACセンター)が「筑波大学における多様な発達特性を有する学生への支援」について、鈴木慶太氏(株式会社 Kaien代表取締役)が「発達障害がある学生の就職活動支援」について話題提供し、ファシリテーターの近藤武夫准教授(東京大学 先端科学技術研究センター)のもと、名田憲史氏(大学生発達障害当事者コミュニティBeU代表)と柳家花緑氏から様々なコメントをいただきました。その中で、「凝り固まったイメージをもってはいけない」「愛がある中で支援者がみてくれると生きやすくなる」「発達障害が支えになる人もバリアになる人もいる」「今は寄りかかっている壁だけど、乗り越えたい壁であり、自分や周りの人たちから取り払っていきたい」等、各々の考え方を示していただきました。
この他にも多くの心に響く言葉があり、また新鮮な意見が交わされ、とても充実したシンポジウムとなりました。参加していただいた皆様に心より御礼申し上げます。

 

パネルディスカッションの様子