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Reasonable Accommodation for Developmental Disabilities

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事業説明

発達障害学生支援プロジェクトとは?

筑波大学ヒューマンエンパワーメント推進局 (BHE) では、発達障害を含め、さまざまな特性(カラー)をもった学生が豊かな学生生活を送れるようにするための研究・実践プロジェクトを推進しています。

それが、発達障害学生支援プロジェクト(Project on Reasonable Accommodation for Developmental Disabilities:RADDプロジェクト)です。

RADDプロジェクト発足の背景

全国の高等教育機関には、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)、限局性学習症(sLD)といった、いわゆる「発達障害」のある学生が数多く在籍しています。しかし、これらの障害は一見してそうとはわからないために本人や周囲の気づきが遅れやすいことや、そのニーズの多様性ゆえに適切なサポートの方法がわかりにくいこと等が指摘されてきました。

高等教育機関における発達障害学生の数は年々増加しており、今後もさらに増えることが見込まれます。これらの学生がそれぞれの能力に応じて力を発揮できるよう、高等教育機関には支援体制の一層の充実が求められています。

RADDプロジェクトの目的

<第一フェーズ> 2015〜2018年度(文部科学省機能強化経費)

2015年度より、文部科学省の機能強化経費等の支援を受け、4年間の研究・実践事業である「意欲と能力のある発達障害学生に対する合理的配慮の提供と高等教育における支援モデルの構築ー「見えない障害」に対する個に応じた支援の実現ー」【略称:発達障害学生支援プロジェクト(RADD)】を開始しました(プロジェクト代表者:竹田一則)。

この2015〜2018年度のプロジェクトは「発達障害学生支援モデルの構築」を目指す第一フェーズとしてスタートしました。

第一フェーズでは、視覚障害や聴覚障害、運動・内部障害のある学生への支援に長く取り組んできた筑波大学の経験を活かしつつ、学内外の障害科学や障害児者支援に関する専門家の協力を得て、わが国の高等教育機関における発達障害学生支援の充実に資する研究・実践を進めました。具体的には、下記の3つを軸として事業を展開し、高等教育機関における発達障害学生支援モデルを構築しました。

  1. 適切なアセスメント
  2. 公正・公平な評価
  3. 個に応じた多層的な修学支援

<第二フェーズ> 2019年度〜

2019年度からは、第一フェーズで構築した「発達障害学生支援モデル」をよりブラッシュアップするとともに、モデルの土台となる研究エビデンスの構築や他の大学等への普及・展開を進めています。

モデルはあくまでもモデルであり、各大学等の実情に応じた調整が必要です。そのための研究・実践・普及に向けた活動を進めています。

現在は下記の3つの事業を連携させながら、プロジェクトを進めています。

(1)他大学等に対する研修・相談対応

文部科学省 教育関係共同利用拠点「多様な発達特性を有する学生に対する支援人材教育拠点」

<目的>全国の他大学等の教職員を対象とした発達障害学生支援に関するFD/SD拠点として、教職員の対応能力を向上するようなFD/SD研修等を実施する。また、他大学からの個別相談や講師派遣依頼にも対応する。

(2)筑波大学におけるアセスメント・相談機能の強化

文部科学省 機能強化経費(機能強化促進分)「多様な学生のパフォーマンス最大化に向けた心理教育的アセスメントの実装」

<目的>筑波大学内において学生の修学上の困難性に応じて発達障害傾向や知的能力を客観的に評価する個別の心理教育的アセスメントを実施する。また、専門のアセッサーを養成する。

(3)発達障害学生支援に関するエビデンスの蓄積

日本学術振興会 科学研究費補助金 基盤研究(A)「大学における合理的配慮と支援モデルの最適化に基づくニューロダイバーシティの実現」【研究代表者:竹田一則】

<目的>諸外国における「発達障害」から「脳の多様性(ニューロダイバーシティ)」へのパラダイムシフトに伴い、日本の現状に最適化させたモデルを構築するための研究を学内外の研究者と協働して実施する。

RADDプロジェクト実施体制

RADDプロジェクトは多様な人材の育成に関する筑波大学の組織的な取り組みとして、BHEと人間系を中心とした研究・実践プロジェクトです。

ロゴについて

RADDは、Reasonable Accommodation for Developmental Disabilities(発達障害(学生)への合理的配慮)の頭文字をとった、本プロジェクトの略称です。ロゴの配色は「さまざまな個性(カラー)をもった学生がともに豊かな学生生活を送ることができるよう支援を充実させる」というプロジェクトの趣旨を表現したものとなっています。

RADDロゴマーク

 

 

 

デザインは本学芸術専門学群構成専攻の櫻井咲人さん、鎌田瑞季さんによるものです。