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ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター

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平成30年度 障害学生等支援防災ワークを実施

 DACセンターでは、大規模災害発生時に障害学生等と避難誘導者双方が安全に避難するための方法について、講話・実例を通じて学ぶことを目的として、11月14日(水)に「障害学生等支援防災ワーク」を実施しました。この防災ワークには、システム情報エリアの教職員を中心に、全学の教職員、障害学生、ピア・チューターを含め63名にご参加いただきました。
 防災ワークでは、はじめに災害時の障害学生の避難手順について、視覚、聴覚、運動、発達の障害種別ごとに必要な対応と、障害にかかわらず共通して必要な対応について、それぞれポイントをアクセシビリティの専門教員から説明を行いました。その後、本学OGで、東京消防庁に勤務する車いすユーザーでもある原市紘奈氏より東日本大震災での避難の様子についてお話いただきました。原市氏には、講話のほか体験を交えながら実践事例などをご教授いただきました。本学に設置されている非常用避難車であるキャリダンを用い、車いすの学生を想定した避難方法についてアクセシビリティ職員によるデモンストレーション、障害の程度に応じた車いすからの安全な移乗方法など、参加者の方々にも体験いただきました。参加した障害学生とピア・チューターの普段の移乗の様子なども実践いただき、スムーズで連携のとれた移乗の様子には参加者から歓声があがっていました。防災ワークの最後には、避難ルートの確認において留意すべき点を説明し、チェックリストを用いて今後必要な備えについて振り返りを行いました。
 原市氏にお話いただいた東日本大震災での避難時の体験については「実体験に基づくもので、とても心に沁みた」「当事者の体験を聞くことができて有意義な時間だった」という感想をいただきました。
 キャリダンの使用や車いすからの移乗を初めて体験した参加者も多かったため、実施後のアンケートには「キャリダンは実践経験がないと利用できないので、いい機会となった」という意見を多くいただきました。移乗の体験の中では、原市氏から「移乗を補助するときには、障害学生に『どこをつかんだらいいのか』を聞いてください」というアドバイスもいただきました。

 災害は予期せず起こるため、平常時の備えが非常に大切であることを再度確認する機会となりました。今後も引き続きご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

障害学生の避難手順についての講義の様子

車いすからの移乗体験の様子

キャリダンを用いた避難体験の様子